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2025年01月20日

ツーバイフォー工法とは?鉄骨やRC造、他の木造工法と比較したメリットも紹介!

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皆様、こんにちは。
大規模木造建築「ウッドビスタ」担当の富田です。

近年注目を集めているツーバイフォー(2×4)工法。
住宅建築では広く普及していますが、実は福祉施設や倉庫などの非住宅建築にも多くのメリットがあります。今回は、鉄骨・RC建築との比較を交えながら、ツーバイフォー工法の概要やメリットを紹介していきます。

 

|ツーバイフォー工法とは

 

ツーバイフォー工法は、木材断面が1.5インチ×3.5インチの規格材を基本構造材とした建築工法です。2インチ×4インチの寸法であったことからツーバイフォー(2×4)工法という名前が付けられましたが、木材を乾燥させ表面を削る過程で実寸はそれより小さくなります。この工法では、床・壁・天井といった面で建物を支える”面構造”が特徴です。従来の軸組工法が柱と梁で構成される”線構造”であるのに対し、2×4工法では構造全体が箱型となり、建物全体で力を分散する設計になっています。

 

|在来軸組工法とCLT工法と比較したツーバイフォー工法のメリット

 

在来軸組工法やCLT工法など他の木造建築と比較したツーバイフォー工法のメリットを紹介します。

 

在来軸組工法との比較

 

1.工期短縮
在来軸組工法は設計自由度が高いですが、施工には熟練職人が必要で工期が長くなる場合があります。ツーバイフォー工法はプレカット部材を用いるため、効率的で施工がスムーズに進みます。

2.耐震性
在来軸組工法は「線構造」で建物を支えるのに対し、ツーバイフォー工法は「面構造」で地震力を分散するため、より高い耐震性能を発揮します。

3.コストの安定性
在来軸組工法は現場加工が多く、材料ロスや施工変動が発生しやすいです。これに対して、ツーバイフォー工法は工場で加工された部材を現場に運び施工するため、コストが安定します。

 

CLT工法との比較

 

1.コストの削減
CLT工法は高強度のパネルを使用するため材料費が高くなる場合があります。一方、ツーバイフォー工法は一般的な規格材を使用するためコストが抑えられるのが特徴です。

2.用途が柔軟
CLT工法は主に大規模建築向けですが、ツーバイフォー工法は福祉施設や倉庫など中小規模建築にも対応が可能なため、汎用性が高いです。

 

|鉄骨・RCと比較した2×4工法の4つのメリット

 

2×4工法には鉄骨建築やRC造と比較してどのようなメリットがあるのか、具体例を4つ紹介します。

1.耐震性
2×4工法は、壁・床・天井で建物を箱状に支える「モノコック構造」が特長です。地震時には建物全体が力を分散して揺れを吸収するため、鉄骨やRC(鉄筋コンクリート)に比べて破壊リスクが低減されます。鉄骨は柔軟性があるものの、揺れが集中しやすく、RCは重量があるため耐震設計での工夫が必要です。2×4工法は軽量で地盤への負荷が少なく、福祉施設や倉庫といった大型木造建築にも適した工法です。

2.耐火性
2×4工法の耐火性能は、石膏ボードと断熱材による高密度な壁構造で実現されています。これにより、火災時の温度上昇を抑えつつ、建物内部を守る仕組みが整っています。鉄骨は高温で強度を失いやすく、RCは耐火性能が高いものの、修繕が困難な場合があります。2×4工法はコストを抑えながら、法定基準を超える耐火性能を実現可能です。

3.省エネルギー性
2×4工法では、壁や天井の中に断熱材を効率よく配置できるため、鉄骨やRCに比べて断熱性能が向上します。特に鉄骨は熱伝導率が高く、断熱施工に注意が必要です。一方、2×4は木材の低熱伝導性を活かしつつ、建物全体を断熱材で覆えるため、冷暖房効率が良くなり、省エネに繋がります。

4.コスト効率
2×4工法では、構造材がプレカット工場で精密加工され、現場での作業負担が大幅に削減されます。鉄骨やRCは加工や設置に高度な技術を要し、現場工期が長引くことが多いのに対し、2×4は短期間での施工が可能です。また、木材は一般流通材を使用することで資材コストを抑える一方、鉄骨は原材料の価格変動の影響を受けやすいというデメリットがあります。これにより、2×4工法では鉄骨と比較してコスト効率を高めることができます。

 

|鉄骨・RC建築と比較した工期と価格

 

2×4工法の特徴として、建築資材が規格化されており、工場でのプレカット加工が可能な点が挙げられます。これにより現場作業の効率化を図ることができ、工期の短縮が実現します。鉄骨建築では現場での溶接や組み立て作業に時間を要することが多く、RC建築は型枠工事やコンクリート養生期間が必要なため、工期が長引く傾向があります。一方、2×4工法では現場での作業が軽減され、全体の工期を短縮できます。
例えば430㎡の事務所を建築する場合、鉄骨建築での工期は5カ月であるのに対し、木造建築での工期は4カ月であり、1カ月の工期短縮が可能です。

価格面でも、鉄骨やRC建築と比較して木材の方が資材費が安価で、製造時のエネルギー消費も少ないため、トータルコストを抑えることが可能です。特に福祉施設や倉庫のようなシンプルな設計の建物では、よりコスト削減効果が期待できます。また、木材は地産地消が可能であるため、輸送コストを抑え地域経済にも貢献します。一般的には、鉄骨建築と比較して木造建築ではトータルコストを20%削減することができます。

 

|まとめ

 

2×4工法は、非住宅建築においても鉄骨建築やRC造に代わる有力な選択肢です。耐震性や耐火性、省エネルギー性に優れ、コスト効率の面でも大きなメリットがあります。福祉施設や倉庫のような用途であれば、特にその効果を実感しやすいでしょう。

非住宅用途での建築をご検討中の方は、ぜひ2×4工法による木造建築を選択肢の一つとしてご検討ください。具体的なプランや見積もりについては、お気軽にお問い合わせください。

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今回は以上です。ありがとうございました。

 

大規模木造建築
ウッドビスタ
担当:富田湧介

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