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2025年02月03日

最大20m!木造建築で大スパンを実現する方法を解説!

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皆様、こんにちは。

大規模木造建築「ウッドビスタ」担当の富田です。

木造建築と聞くと、「大空間の確保が難しいのでは?」と思われるかもしれません。しかし、近年の技術の進歩により、2×4工法を用いた木造建築でも最大20mの大スパンを実現することが可能になっています。本記事では、2×4工法の概要や、それにより大スパンを確保できる理由や、その具体的な活用例について解説します。

 

|2×4工法とは?概要を紹介!

 

2×4工法(ツーバイフォー工法)は、木材の枠組みに合板を貼り合わせたパネルを用いて建物を構成する「面構造」の工法です。この工法は、建物全体で力を分散させるため、耐震性や耐久性に優れています。日本では主に住宅に採用されていますが、近年では倉庫や福祉施設などの非住宅分野でも活用が進んでいます。

 

|2×4工法における構造計算と鉄骨・RCにおける構造計算の違い

 

建物の建設の際には構造計算が必須です。しかし木造と鉄骨・RCでは構造計算の特徴が異なります。鉄骨・RCでは柱や梁など「骨組み」の計算が中心ですが、木造の2×4工法では「面全体の剛性計算」が中心となります。

 

各々の構造計算およびスパンの特徴を表にまとめました。

比較項目 鉄骨造・RC造 2×4工法
計算 柱・梁の強度計算 面構造の剛性計算
荷重の伝達 柱と梁で支える 面全体で支える
大スパンの対応 10m以上のスパンが容易 5m程度が標準

 

表からわかる通り、2×4工法は鉄骨・RCと比較して柱を飛ばせるスパンが短くなる傾向にあります。しかし、使用する部材や構造を工夫することで20m以上のスパンを実現することが可能となります。

 

|2×4工法で大スパンを実現できる理由

 

2×4工法で最大20mの大スパンを実現できる理由を紹介します。

 

・トラス構造の活用

2×4工法では、屋根や床にトラス構造を取り入れることで、大スパンの空間を確保できます。トラスは三角形のフレームを組み合わせた構造で、少ない材料で高い強度を発揮し、柱のない広い空間を実現します。

・集成材やLVL(単板積層材)の使用

木造建築の強度を向上させるために、強度の高い集成材が活用されています。これにより、従来の無垢材では困難だった長尺の梁や高い耐荷重性能を持つ構造が可能になります。

・耐力壁と剛床構造による安定性

2×4工法では、耐力壁と床全体を一体化させた構造を組み合わせることで、横からの力にも強い建物を作ることができます。これにより、大空間を確保しながらも、高い耐震性を維持できます。

・プレカット技術による精密な施工

近年のプレカット技術の進化により、大規模な木造建築でも高い精度で部材を加工できるようになりました。これにより、大スパンの設計がより容易になっています。

 

|具体的な活用例

 

2×4工法で、間に柱一つない大空間の木造倉庫を実現しました。

 

施工事例はこちら

 

 

|鉄骨・RCと比較した木造建築のメリット

 

最大20mの大空間を実現できるだけでなく、木造建築には鉄骨やRCと比較して様々なメリットがあります。

 

・コストの削減

鉄骨やRC(鉄筋コンクリート)と比較して、木造は材料費が抑えられることが多く、建設コストを削減できます。また、2×4工法は工場で加工されたパネルを組み立てるため、現場での施工時間が短縮され、人件費の削減にもつながります。一般的に、鉄骨・RC造と比較して木造建築では20%のコストを削減することができます。

工期の短縮

木造は現場での加工が少なく、施工スピードが速いことが特徴です。鉄骨建築では鋼材の加工や組み立てに時間がかかり、RC建築ではコンクリートの養生期間が必要になるため、工期が長くなりがちですが、2×4工法では短期間で建築可能です。430㎡の事務所を建築する場合、約1か月の工期短縮が可能となります。300坪程度の福祉施設では、約2~3か月の工期短縮が可能となります。

・環境負荷の低減

木造建築は鉄骨やRCと比較して二酸化炭素の排出量が少なく、持続可能な建築手法として注目されています。木材は成長過程で二酸化炭素を吸収し、カーボンニュートラルな素材として利用できます。

・断熱性・省エネルギー性

木材は鉄やコンクリートに比べて熱伝導率が低いため、建物の断熱性能が向上します。特に2×4工法では壁や床に高性能な断熱材を組み込むことが可能なため、冷暖房効率が向上し、ランニングコストの削減にも寄与します。

 

|まとめ

 

2×4工法の概要や特徴やメリット、木造建築でも20mを超える大スパンが可能である理由を解説しました。

2×4工法を用いることで、木造建築でも最大20mの大スパン空間を確保することが可能です。トラス構造や集成材の活用、耐力壁と剛床構造の組み合わせにより、鉄骨やRC造に劣らない強度と耐震性を持つ建築が実現できます。

倉庫や福祉施設など、大空間が求められる建物を検討されている方は、ぜひ2×4工法による木造建築を選択肢の一つとしてご検討ください。

具体的なプランや見積もりについては、お気軽にお問い合わせください。

 

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今回は以上です。ありがとうございました。

 

大規模木造建築
ウッドビスタ
担当:富田湧介

 

 

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